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じっとしてても痛い腰痛

前回は、動かすと痛い腰痛についてお伝えしましたが、今回は、じっとしてても痛い腰痛についてお伝えいたします。

じっとしてても腰が痛いのはなぜ?

じっとしてても腰が痛いのはなぜ?
 じっとしてるといっても、体を支えるために筋肉は使っています。骨の模型をイメージしていただくと分かりますが、骨だけでは立てませんね。靱帯で骨をつなげたり、筋肉で姿勢を維持できるように全体のバランスをとったりしなければ立てません。同様に座ることもできません。つまり、筋肉がしっかり働ける状態でないと、じっとしてても痛みが出ます。
 では、寝てるときに痛いのはどうなんでしょう。寝ているときは、筋肉は使っていないような気がします。しかし、こういうことがないでしょうか。仰向けで膝を伸ばして寝ると腰が痛く、膝を曲げると楽になる。この場合、大腰筋という筋肉が硬くなっていることが多いです。大腰筋(上の絵)は、腰椎から大腿骨の上についている筋肉で、太ももを上げる(股関節を曲げる)作用があります。大腰筋が硬くなると短縮して反り腰の状態になります。その時に膝を伸ばすと腰椎を引っ張るので腰に痛みが出るのです。
 また、横向きで寝ると腰が痛いときもありますね。これは、仙腸関節という骨盤の関節に問題があることが多いですね。どちらの場合も、長時間座りっぱなしの日が続くとなりやすいです。

こんな腰痛は注意が必要です。

 じっとしてても痛い腰痛には、気を付けなければならないものがあります。「腰痛診療ガイドライン」に書かれているのですが、内容を絞って簡単に解説します。以下、ガイドライン(2019改訂第2版)から抜き出したものです。

・発症年齢が50歳以上
・時間や活動性に関係のない腰痛
・胸部痛
・癌、ステロイド治療、HIVの感染の既往
・栄養不良
・体重減少
・広範囲に及ぶ神経症状
・構築性脊柱変形
・発熱

発症年齢が50歳以上、体重減少(特に何もしてないのに痩せてきたもの)、癌の既往がある場合は、背骨(中でも腰椎)の腫瘍が疑われます。また、発熱、ステロイド治療、HIVの感染の既往(免疫が落ちる)があれば、感染症による脊椎炎が疑われますし、胸痛を伴っていれば、大動脈解離や大動脈瘤の可能性があります。ちょっと怖いですね。もちろん、こういう時には、すぐに病院を受診してください。

東洋医学的に腰痛を見ると

 東洋医学的に施術をする場合、最初から腰に鍼を打つということはありません。何故かというと、腰痛という症状は、体の機能が低下して気血の巡りが悪くなった結果として出てきたものなので、まずは、その低下している体の機能を調整する必要があるからです。軽いものであれば、その調整だけで痛みが取れてしまうこともあります。ただ、多くの場合は、それだけでは痛みは十分には取れていかないので、硬くなった筋肉を緩める施術を加えることになります。ただし、このときも、腰痛を作っている硬い筋肉が腰にあるとは限らず、腰から離れたところにあることも結構あります。全身の筋肉はつながっているので、可能性だけなら全身どこでもツボになり得ます。腰にとらわれず全身から探し出す必要があります。

まとめ

 今回は、ちょっと怖い話も出てきましたが、大事なことなので、頭の片隅に置いといてください。皆さんが、痛みなく、元気に毎日を過ごされることを祈っています。それでは、また。

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